【特設年表】提訴から2年─ 明日を生きるための若者気候訴訟のこれまで

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明日を生きるための若者気候訴訟が2024年8月6日に提訴されてから2年となるのに合わせ、原告・弁護団のこれまでの歩みを振り返る特設年表を作成しました。 大手電力10社を相手に科学的な排出削減を求め、法廷で訴えを重ねてきた若者たちの軌跡や、国内外での連帯の様子をまとめています。私たちの暮らし、そして未来を守るために声を上げた原告たちのあゆみを年表で振り返っていただき、今後も応援の継続をお願いします!

PDF版には多くの写真も掲載しています。こちらからダウンロードしてください。

2024.8.6 16名の若者が科学に基づく気候変動対策を求め、大手電力10者を提訴─日本で最初の本格的な気候訴訟

日本在住の14〜29歳の若者16人が、国内の主要電力会社10社を相手取り「明日を生きるための若者気候訴訟」を名古屋地裁に提訴しました。 豪雨災害や猛暑を実体験し、強い危機感を抱いた原告らは、世界の平均気温上昇を1.5℃に抑える国際水準(パリ協定)に合わせ、科学的根拠に基づく温室効果ガスの排出削減を求めています。具体的には、被告企業が再生可能エネルギーへ舵を切り、CO2排出量を大幅に削減することを望んでいます。

 

2024.10.24 第1回期日

若者気候訴訟で初めての口頭弁論期日が名古屋地裁で開かれました。原告側から訴状や証拠を提出し、弁護団が要旨を説明しました。被告10社は、原告の訴えは「2030年・2035年という将来時点の請求であり、いま裁判で審理する対象としては適格でない」と訴えの利益を否定する答弁を行いました。

意見陳述では、原告の佐藤愛晴さんが、地元山形での猛暑による米の品質低下や線状降水帯による深刻な水害、それに伴う人命の喪失について語り、「温暖化にストップをかけなければいけない」と訴えました。また、宮澤カトリンさんは、酷暑で日常の屋外活動が制限されている現状や、将来の家族への不安を吐露し、「CO2排出量の最も少ない人々が最も深刻な被害に遭っている」と指摘しました。

 

2025.2.18 第2回期日

本格的な論戦がスタート。第2回口頭弁論期日から被告側はオンラインで出席し、原告の権利は法的保護を受けないなどと主張しました。法廷で意見陳述した原告の角谷樹環さんは、地元北海道での降雪パターンの変化や希少な動植物への影響について話し、行動すべきときは今だと訴えました。髙田陽平さんは、地元九州での猛暑日の増加や豪雨災害について伝え、世界18番目の国とほぼ同量のCOを排出する被告10社の責任を訴えました。

 

2025.3.8 日韓台シンポジウム

東アジアの気候訴訟に関する国際シンポジウム「気候訴訟で社会を変える—動き出した東アジアの若者たち」が開催されました 。前日の意見交換会を含む2日間にわたり、日本、韓国、台湾の気候訴訟に参加する同世代の若者や弁護団が交流を深めました。民主主義と法治主義を持つ東アジアの3カ国が責任を持って気候変動に取り組む重要性を確認したほか、訴訟を通じて社会に変化を起こすため、個人の経験から共感を広げる方法など、多くの人を巻き込むための具体的な取り組み例について有意義な意見交換しました。

 

2025.4.19-20 アースデイ東京2025

代々木公園で開催されたアースデイ東京のメインステージに若者気候訴訟の原告・弁護団が出演し、アーティストのYae さんと対談しました。気候ネットワークが出展するブース内では、若者気候訴訟の活動を紹介する写真展示も行われました。

2025.2.18 第3回期日

原告の堀之内来夏さんが、米国カリフォルニア滞在時に経験した山火事や、日本での深刻な猛暑の実体験を交え、「気候変動は自然災害ではなく人災である」と強く訴えました。また、仲地賢作さんはアウトドアや水害復旧支援の経験から自然環境の変化を指摘。CO2排出の責任から目を背ける被告企業に対し、排出削減を義務付けるよう裁判官に求めました。弁護団からも大量の証拠書類や補充の準備書面が提出され、企業の削減義務を巡る本格的な論戦が始まりました。

第3回期日には国際NGO「Avaaz(アバーズ)」の台湾メンバーも応援に駆けつけました。世界中から集まった応援メッセージがプラカードとして届けられ、原告たちを大きく勇気づけました。

 

2025.9.17 第4回期日

被告企業側は「企業はCO2排出削減の法的義務を負わない」とする書面を提出し、全面的に争う姿勢を示しました。これに対し、原告の安部芙祐実さんは教員としての立場から意見陳述を行い、熱中症の危険で外遊びすらできない子どもたちの現状を報告。「子どもたちが安心して生きられる社会にするのが大人の責任だ」と強く訴えました。また、今岡明日美さんは、九州での豪雨や猛暑、そして気候危機と向き合う中で自身が抱える精神的苦痛について話し、被告企業に対し、安全な暮らしを守る社会的責任を求めました。

第4回口頭弁論期日には、ハワイ州最高裁判所のウィルソン元裁判官も傍聴に訪れました。同氏は原告たちへ「間違いなく勝訴する」「みなさんは日本にとっての希望だ」と、力強い応援メッセージを送りました。

 

2026.1.8 第5回期日

原告側は国際司法裁判所(ICJ)の勧告的意見を引用し、気候系を保護する義務は民間企業にも及ぶと主張しました。また、猛暑による健康被害や「気候不安」といった精神的苦痛が人権侵害であると科学的データに基づき展開しました。

意見陳述をした原告の川﨑彩子さんは、エアコン設置に多額の費用がかかった実体験から気候危機が命と家計に直結していると語り、「生きていることを祝福できる社会がほしい」と訴えました。災害ボランティアの経験を語った山本大貴さんも、未来に希望を持てない若者のリアルな不安を伝え、市民の基本的人権を守る最後の砦として、司法による保護を強く求めました。

 

2025.4.18-19 アースデイ東京2026

前年に引き続き、気候ネットワークの出展ブース内で若者気候訴訟の活動を紹介する展示を行ったほか、原告がステージイベントに出演し、神奈川県の脱炭素化を目指し活動する若者と対談しました。

 

2026.4.20 第6回期日

裁判官の交代に伴い、これまでの争点を整理した弁論更新のプレゼンテーションを実施し、電力会社のグループ全体や他社調達分も含めたCO2排出量を明確にすべきだと主張しました。また、国際的にも認められた「清浄で健康的かつ持続可能な環境への権利」を人権として掲げ、不可逆的な変化をもたらす臨界点(ティッピング・ポイント)が迫る中、民法上の不法行為に基づく排出差止めを今すぐ司法が判断すべきだと訴えました。

原告の横山椋大さんは実家の魚屋の経験から旬の魚が獲れなくなる実態を語り、気候変動が日本の伝統的な四季や文化、生存権を揺るがしていると指摘しました。時任晴央さんは激甚化する水害が農業や食の安全保障の脅威になっている現状を挙げ、災害のたびに大切な人を失うのではないかと恐れる深刻な不安を伝えました。

報告会終了後は、参加者と共に名古屋駅前で、気候危機を伝えるためのスタンディング・アクションを実施しました。

 

これからもご支援・応援をお願いします!

提訴からちょうど2年となる2026年8月6日に、名古屋地裁で第7回期日が開催されます。期日では、原告と弁護団から、意見陳述を行います。これまで、裁判の傍聴に大勢の人が訪れることで、裁判官やメディアに対して、この訴訟が社会から注目されていることを伝えることができています。自らを取り巻く状況やその想いを伝える原告の姿を、傍聴席からぜひ応援してください。期日終了後は近くの会場で報告会も開催され、市民との対話や連帯の場が設けられます。

期日の情報や各種イベント、裁判の関係し資料などは、若者気候訴訟のウェブサイトでご覧ください。寄付によるご支援や、各地のイベントへの出演依頼も受け付けています。今後も応援をよろお願い致します。

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